ルの字の、あまりにおさかな釣れません.com

お客さんもどっと混みませんなガハハ

8月ただの観光旅行記 ~DAY 3~

 良い宿に泊まってしまうと思うのは、チェックアウトするときの名残惜しさですね。なんなら、そちらが良ければ、俺はここで死ぬまで暮らしても良いんだよ……?

 お宿「良いぜ……。毎日宿泊費さえ払ってもらえるならさ」
 ぼく「えへへ、おっぱい」

 さて、見果てぬ夢を思い描いたところ脳に異常をきたしたので現実に戻ります。

 今日は旅の前半の行程で最も長い距離を走ることになっているので、あまり無駄な時間を過ごせません。9時頃には宿を出立して、島根でこれだけは外せなかった目的地「松江城」へと向かいます。
 松江城は築城当初からの天守が残る数少ない城であり、その天守は国宝指定されております。
 城跡が現存する土地といえば大体そうですが、市役所みたいなところとほとんど隣り合う街中に松江城はどーんと構えておりました。駐車場にさっくり車を停めて敷地のなかへ。
 そしてまず目に飛び込んでくるこれ……

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 え。なにこの精緻な石垣かっこよすぎひん、これ……。
 口のなかからエセ関西人が飛び出すこの衝撃。
 歌でいえばまだAメロなのに、もう既にサビくらいメロディーが印象的というこの状況。ミスチルなら「名もなき詩」だし、ジュディマリなら「ドキドキ」だし、放課後ティータイムなら「ふわふわ時間」だし、研ナオコなら「あばよ」じゃん!!(良いのかその喩えで)


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 興奮度の高い石垣の櫓を観たあとも、一ノ門のかっこよさが君にほらLOVEずっきゅんと射抜いていきます。(ゼロ年代の亡霊かお前は)

 そんでまあ、次はサビ。

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やぁ

 今年の「抱かれたい城ランキング」ナンバーワンで良いんじゃないんでしょうか。
 黒く光る・・・雄々しく聳え立った・・・立派な・・・お天天守様・・・///。
 君のお天天天守から僕は……///!(当方は『君の名は。』を実はまだ観ていないしネタバレも踏んでいない希少種です)

 国の宝に泥をかっ飛ばす下ネタはこれ以上やめておくとして、やっぱり城ってかっこいいんだなあとなりましたね。急峻な石垣にせよ天守の櫓の黒塗りにしても意味を持ち、充分な機能を備えつつもいざ佇む姿は美しく、機能美であり造形美という感じで観ているだけで心を持っていかれます。
 俺の心が弱かったらたぶん翌日から城ヲタになっていたと思います。俺は心が強かったので、ヤマノススメの次回の話を楽しみにすることで、城ヲタにひとを変容させようとする怪奇な衝動をこらえました。
 これを読んでいる方が、もし城ヲタになりそうな衝動に呑まれかけたとき、心にヤマノススメを灯してください……。ニコニコ動画でのヤマノススメサードシーズンチャンネルへの加入がおすすめです。現在加入者全員サービスとして応募すると皆さんにヤマノススメステッカーが贈られます……。今がチャンスです……。今がチャンスなのです……なのです……のです……です……。(人力エコー(ダイレクトマーケティングヤマノススメに呑まれた者の末路)

 話が脱線に脱線を重ねましたが、前半の旅のなかでも松江城天守の写真はお気に入りの一枚です。平日の朝イチで向かったこともあり、ほとんど他のお客さんがいなかったため、フレームにひとを入れずにお城だけを撮られたというのが最高に良かったです。自分たちが駐車場に戻っていこうとする頃には、かなりのお客さんが天守のほうへと向かってきており、割と良いタイミングで来てたんだなと感心しました。
 松江城を充分に満喫して、我々は次の経由地へと向かいます。

 旅行前に立てていた次の経由地は「鳥取砂丘」だったのですが、酷暑だし熱いしそんな日に砂漠とかマゾじゃん死ぬのとなったので、第二候補としてあった「大山(だいせん)」に切り替えることになりました。

「東の富士山、西の大山」というフレーズで有名なこの大山は、標高こそ1,729mと富士山の半分にも及びませんが、いざこの大山が佇む土地に来るとびっくりします。
 標高の高い山がある地域というのは、連山や連峰だったりと尾根が連なっていることが多い印象を受けるものの、この大山は(角度によるかもしれませんが)、いきなりこの山だけがでっかく存在して、麓まで緩やかに伸びる山裾は雄大で包容力のある山の存在感を見せてくれます。ぶっちゃけ自分の住む九州には同じタイプの山がないので、高速道路を走る道すがらに見たその景色だけでめっちゃテンション上がりました。

 さて、そんな大山での第一目的地である「大山まきばみるくの里」へ到着。

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ふぉふぉふぉ……フォトジェニック!!

 俺のなかのふぉ行が壊れるくらいに良い景色。(そんな行はない)
「大山まきばみるくの里」雄大な大山をバックにして、このあたりの牧草地に放牧している牛さんの乳製品がいただける貴重な場所でございます。
 自分はまずここで最初のお土産を購入しました。だって「大山ソフトクリームサンドクッキー」めっちゃ美味いんですもん。ソフトクリームみたいな味わいの濃さのホワイトチョコと外側のザクザクしたクッキーの調和は、白い恋人で止まるんじゃねえぞ……💃というような気概を感じますね。
 実際、職場にお届けしたところすごく評判が良かったので、ひとに配る系の山陰土産としては素直にオススメです。

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えいえんのなつ

 夏がここにあるんだよなあ、という大山の景色。そもそも大山って短絡的な山の名前なんなんだよ、ストレートすぎるし調和しまくりじゃんか。確かにきみは包容力に溢れたビッグマウンテンだよ……。
 なーんてなことを思いながら、絶景とともにソフトクリームをぺろぺろしていましたが、コーンまでしかと食べ終えてから山道を走りながら次の経由地へと向かうと、今度は大山の違った側面を目にすることになります。

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鍵掛峠からの景色です

 先ほど見た大山の画像とは趣を異にする、大山のオスの顔です。(その表現やめろ)
 灰色に染まった急峻な山肌が、なんか鬼畜な吊目キャラの目つきに見えてこないかな……(だからそういうのがブログの読み手を減らすんやぞ)
 それはそうと、見る角度が変わった瞬間で一気に山としての表情を変えてしまうというのも大山の魅力なんだそうで、実際に行ってリアルタイムで体感すると、雄大で包容力を感じる大山を観たあとからのこの景色は、国内の山っぽく見えなくてびっくりします。九州で阿蘇や雲仙なんかを見ていても、やはりそれとはタイプが違う印象です。

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 今回の旅で初めて望遠レンズを使って撮った画像です。先ほどのは鍵掛峠からでしたが、これは鬼女台(きめんだい)からになります。
 鬼女台までゆくともうかなり蒜山高原にほど近く、蒜山からかなり長く高速に乗る予定の自分たちには、西日本の旅は半ば終わりみたいな気持ちになります。高速に乗るとここから滋賀県までぶっちゃけ観光レベルの低い文章が連なります。

 米子自動車道蒜山インターチェンジから高速道路に乗ったものの、ガソリン残量に不安があるということで数キロも走らないうちに蒜山高原SAで給油をします。正直なところここから多分300kmくらいはずっと高速を走って目的地直前まで下道に降りることがなかったかと思います。

 これまでの旅路ではあまり高速道路を通っていなかったこともあり安心しきっていましたが、こっからはナビゲーション役の存在が結構重要になります。ジャンクションとかで間違うと致命的なことになるので、分岐が近づくたびにカーナビからの声に耳を澄ませて集中します。音楽の音量を下げてナビゲーションの音量を上げるなど涙ぐましい努力をしつつ、島根からはじまった今日の旅は、鳥取岡山と少しずつ目的地へ向け進んでゆき、街並み感が出る頃には兵庫県に差し掛かっていました。
 兵庫まで来るとそれまでの景色と変化がついてくるせいなのか、そこから意外と時間の経過を感じずに、カーナビは大阪府へ入ったことを伝えてくれました。そこからは一気に車の量も増えるのですが車線そのものも増えるため、運転手のストレス感はさておいて、ごみごみと混んでしまうことはありません。そのあたりは平日であるのとラッシュ時間帯じゃないことが効いているかもしれませんね。
 とはいっても、やはり高速道路を長距離で走る際に全くのトラブルフリーというわけにはいかず、大阪と京都の県境付近で事故渋滞らしきものにハマります。音楽の音量を上げて渋滞のストレスを軽減したいものの、ナビの案内を聴き逃したくはないというアンビバレンツに阻まれて、このあたりは結構な我慢の時間帯です。山本コウタローとウィークエンドのアルバムがひっそりと響く車は、事故渋滞による低速区間を抜けて琵琶湖東岸にある長浜市方面へと進んでいきます。当初の予定ではもう少し滋賀周辺のPA/SAを楽しみたかったのですが、余裕を持てるほどの残り時間もなく、いけるうちにガンガン進もうの精神のもと一行は予定時間になんとか宿へ到着することになります。

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 本日の宿は、琵琶湖東岸に位置する滋賀県長浜市の「千茂登」という料理旅館。

 うなぎや鮎などの川魚料理に、近江牛のすき焼き、そして特に秋の暮れから冬期にかけては天然鴨の料理が自慢の料亭なのですが、宿泊に関しても一日四組受け付けているそうで、事前に連絡したとおり玄関の前に車を乗りつけると、すぐに宿のかたがご案内してくださいました。女将さんか仲居さんか女性のかた二名ほどに小さめの手荷物を渡し、本日宿泊の部屋へと荷物を運んでいきます。

「さて、どちらに金目のもの入ってはります?」という高齢の女将さんのジョークにテンションが上がる。「それは簡単には言えませんねえ……」と返す俺。ただでさえ、リアル関西弁に触れて楽しいのに、なんかドラマのワンシーンっぽい会話の予備水をサクッとくれるのがまた面白い。これだけでここ予約してよかったなと思いましたわ。
 建物自体の歴史は知らないのですが、二階へ向かう階段なんかも急で建築はかなり古いものだと思われます。バリアフリー感はないので高齢で不自由なかただと厳しい部分もあるでしょうが、身体に不安のない人間には問題のあるレベルではなく、昔からある田舎のばあちゃんちに来たみたいな感覚になるんじゃないかと。

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 このお宿に温泉はないものの、近くの国民宿舎の温泉へ送迎するサービスがあり、どうするか迷ったのですが、入りたいときに入れるこの宿の貸切風呂のほうが気楽かと思い、結局送迎サービスは辞退して、部屋に着いてしばらくのんびりしていました。
 さて、そうこうしているうちに夕食の時間を迎えます。

 この宿は割と独特で、食事に関しては食事処に集合でも部屋食でもありません。宿泊する部屋のとなりにある部屋に案内されての個室食になります。
 案内を受けて部屋に入るとすでに前菜その他が用意されており、席についたタイミングで仲居さんがお茶を用意してきてくれて、お酒の注文などを受けてくれます。
 前菜として虹鱒の刺身や鱧の湯引き小鮎の甘露煮など川魚をつついて楽しみつつ、ここで現れるのは、チーズと共に饗される鮒寿司。人生初の対戦となります。
 見た目に熟れてしまったその姿を見てやや腰が引けたものの、鼻に伝わる発酵臭というのは、意外と不快な臭さというよりある種の爽やかさがあります。チーズが隣に添えられてるからかとも思いましたが、鮒寿司のみを単体で口に入れると、香りの大部分はそれ自体から伝わってくるものだと気付かされます。
「うまい?」「まずい?」そんなのどうだっていいじゃないか、俺は人生経験だからすべて諦めて――
 というほど変な代物ではありません。発酵臭が独特なのは間違いありませんが、チーズといっしょに食べると結構美味しいです。香りと味の層がめちゃ深くてまさに珍味です。

 ただ、俺はこの人生でもう一度鮒寿司を食いたいかというと微妙ですね。トラウマでもないし提供されたら食べそうですが、積極的ではないぞい。

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 写真としてはうなぎの蒲焼と鮎の塩焼きの一部なんかが写っておりますが、ふたの閉じたられた鍋の中では近江牛すき焼きが、己の出番をまだかまだかと待ち構えております。
 近江牛すき焼きに川魚づくしに、細かな山菜と郷土料理のあしらいを満喫して、長距離のドライブにやや疲れた我々は、心地よい満腹のなか、22時頃と少し早めではありますが床につくことになりました。

 さて、DAY 4は移動よりも観光に振っています。国宝どころか、世界遺産も登場します。

 いやあ、琵琶湖には美味しいものがいっぱいありましたね。

 せーの、今回も次回ももう内陸部だから釣りとかやんないぞい!(バス釣りでもしろやお前、元々大好きだろ)

 

8月ただの観光旅行記 ~DAY 2~

 さて、萩のホテルで朝食を食べ終えると、すこし早めにチェックアウトして次の目的地となる宍道湖へと車を進めてゆきます。しかし、昨日の時点で気づいていたもののわたくし、致命的なミスをふたつほどしておりました。

 ひとつめは、ノートパソコンの充電器を積んでいないこと。これが当時リアルタイムで旅についてブログを更新しなかった理由のひとつですね。

 そしてもうひとつが……iPhoneの充電器も積んでいなかったこと。他の準備は問題なかったもののこのふたつだけきっちり積み忘れた理由は「ギリギリまで家で充電していたかったもの」というのがありますね。まあでもそれは言い訳になりますので、今後の反省として次の旅に生かしていきたいです。

 しかしまあ、旅行先でMacbookの充電器を探すというのもなかなか難しいので、そっちのほうは一旦諦めました。電気屋さんがあるような街に着くまでは結構距離があったので、iPhoneの充電残量がスリリングでしたがなんとかヤマダ電機にたどり着いて無事iPhone充電器購入。うーん、無駄な出費だ。

 しかし、この旅行で人生初めていわゆる日本海側の海というのを見たのですが、九州で見る海沿いの景色とはかなり雰囲気を異にしています。九州の場合だと、湾が多く海岸線も入り組んでアップダウンが多かったり、あと全体的に穏やかな印象なんですが、山陰で見た海は堤防がやたら高かったり、消波ブロックがえげつないサイズでいっぱい入っていたり、波の荒さに対する警戒が強そうな印象を受けました。ただ、海自体は全体的に透明度がすごく高くて綺麗だし、逆に荒々しい波が砂の粒子を細かくしたりしているのかなとか考えたり考えなかったり。
 益田市を過ぎて、山陰本線沿いに海沿いの道をつうっと走っていると、一台の列車が海沿いを走る写真に「この絶景」と書かれた、道の駅の案内看板が。
 ゆく道沿いでもあるのでそこに向かって休憩をとることにします。

「道の駅 ゆうひパーク三隅」こちらはかなりこじんまりとした道の駅で、前日に足を運んだ「道の駅 萩しーまーと」なんかと比較してしまうと、直売所クオリティやお土産資源的な意味では割と残念なのですが、こちらから見える海沿いの景色はたしかに絶景。前日の角島大橋よりも個人的にはテンションが上がりました。

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 アップロードした写真は道の駅からすこし下りたところで撮ったものですが、ちょうど自分が移動している間に列車が線路を通ったらしく、同行者に「なんともったいないことを……」と言われました。シャッターチャンス探してシャッターチャンスを逃す。ひとの幸せも似たようなところがあるとは思いませんか?(なんだそのまとめかたは)

 お客さんの量も少なく、日柄や時間帯などを問わず比較的楽にかなり良い感じのお写真が撮れると思いますので、島根方面に向かわれる機会のある方はぜひ。

 それからしばらく車を走らせると、また絶景がウリの道の駅「ゆうひパーク浜田」の看板を見つけたので早速寄ってみることに。こちらは駐車場もかなり広く、それをほとんど埋めるくらいにお客さんの数も多いです。施設自体も立派なので寄りたい気持ちもなくはないものの、この日は目的地がひとつあるので、時間の都合上もあり写真撮影程度にとどめました。

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 展望スポット自体は昼間ということもあって、やや遠目に望む浜田マリン大橋以外はそれほど絶景という感じでもない。西側がひらけた展望なので夕景は多分かなり綺麗なものだと思われます。

 石見あたりの海岸線のなんというか扁平な風景(すぐ横は綺麗で結構波の強い海)を横目に車を走らせてゆきます。途中のショッピングモールで旅程で要りそうな洋服類を買い込みつつ、がんがん島根を北上北上。

 途中にクソほどイマイチな道の駅で休憩を挟んだりしましたが……

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 なんやこの全部がご神木感……

f:id:hetarelure:20180905211957j:plain なんやここ神でもおるんか……

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やあ

 そう、ここは神がいっぱいいるとされる場所……。「出雲大社」でございます。

 写真は拝殿ですね。拝殿や本殿など含めて結構いっぱい写真を撮ったはずなんですが、自分が思い描く出雲大社のイメージと違う画像ばかりで、感動はしつつも頭にクエスチョンマークがなぜか浮かんでしまいます。
「なぜだろう……」それはその日の宿に行ってから気づくことだが、あたいめっちゃ致命的な過ちを犯していたみたい……。

 その過ちとは「神楽殿出雲大社のイメージとしてよく撮影される、日本最大級のでっけえ大注連縄のある社殿)」を見ていないということでありました。
「あれれ~、宮地嶽神社(注連縄がクソでかい福岡の神社)より注連縄でかくないよ~? 日本最大級って忖度~?」と思っていましたが、謎はすべて解けた。じっちゃんの名にかけて人類は滅亡する!!

 色々混ざりましたが、ともかく残った事実はインスタ映えに失敗したことです。
 神楽殿撮り忘れ問題に気づかぬまま、我々はその日の宿泊地である宍道湖に向けてハンドルを切ってゆきます。しばらくして宍道湖が横目に見えてくると、やはり日本でも七番目の広さというその向こう岸の遠さにテンションが上がります。九州だと比較的見ないイメージのカワウなんかも湖面に打たれた杭のそこかしこにいて、わあわあと思わず手を叩いてしまいます。

 そしてたどり着いた宍道湖沿いの温泉地、島根県玉造温泉の旅館「白石家」。


 到着してすぐに宿のスタッフさんたちが丁寧に案内し、手荷物以外の荷物もさらりとカートに乗せて部屋へ運ぶ準備をしてくださいます。その間自分たちはドリンクバー状態でいただくことのできるウェルカムドリンクやかき氷なんかをいただきつつ、手続きのタイミングが整うまでまったりと楽しみます。フロントのホールの横にはまあ整備された立派な庭園。見ているだけでも落ち着いちゃいますね。f:id:hetarelure:20180910074213j:plain

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 手続きを終えると、今回専属で担当してくださる仲居さんに従い、旅館の施設の案内を詳細かつ分かりやすくサクッと案内されます。施設が古臭くないので気づきませんでしたが、仲居さんによると、この旅館は創業から実に300年というかなりの歴史を持っていらっしゃるとのこと。
 この時点で気づくのですが、ここの旅館のスタッフヤバいです……。めっちゃ接客のレベルが高いです。不遜というのは当然ないのですが、妙に諂って腰を引いたような感じもなく、きちんと客の様子を見ながら不安や不満の芽を生まれる前に潰して、客がなにも考えずとも楽しく過ごせるように回してくれるという感じ。このレベルに当たると、接客業経験あればあるほど感動します。
 この接客への評価は本当にこの旅でもナンバーワンだと思います。由布院でも結構お高めの宿に泊まったことはありますが、それよりもちょっと良い意味で凄さと隙のなさを感じさせられましたね。
 さて、案内された部屋に到着しました……。

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 一見狭い部屋に見えるよな。あれだぜ、これ旅館とかの窓際にある謎スペース扱いの例の場所(「広縁」だそうです)だぜ……。椅子の背もたれに簡易式のマッサージクッションも備えられたこの強化版「旅館のあのスペース」に、さらに12.5畳の和室と女性にも喜ばしい襖で区切られた鏡台のある二~三畳ほどの一間が備わったこの部屋、もはやなんなら12.5畳のメイン和室がなくても泊まれるくらいに広い。最強すぎるお部屋なのですが、予約した俺は知っている……「あ、これ8畳の和室予約したのに、新規客だからか御厚意で空いている広いお部屋にこっそり変更してくれたやつだ……」。(超うれしい)
f:id:hetarelure:20180910074058j:plain 写真は部屋から望む玉造温泉街と向こう側の宍道湖の景色です。

 ご飯の写真は今回はありませんが、食堂で食べるディナーの形式でも専属の仲居さんが甲斐甲斐しく世話をしてくださいますし、一品一品の凝った料理も食材を活かしつつ宿泊客が楽しく食べれるよう細かいところにこだわり、美味しくて楽しいという状況をつくってくれます。
 翌日の朝食に関しても、ビュッフェ形式でありながらも手抜きのビュッフェでは全くなくて 、スタッフさんの量もしっかり、食べ物のクオリティなんかも極力あったかいものを用意して、ごはん食のひとにもパン食のひとにもきちんと目配せ効いた品揃えで、宍道湖名物のしじみを使ったしじみ汁は当たり前のように「俺、出てんだろ・・・ダシ・・・」というツラしてくれて当然美味くて、定番のコーヒーやお茶だけでなく100%ジュースやおいしい牛乳なんかが並ぶドリンクバーや、充実のデザートコーナーなどなど、相当レベルの高いランチバイキングに当たったくらいの品揃えとホスピタリティ。
 やべえぞ、この宿はやべえ。俺のミスなんかどうでもよくなる程度にレベルが高え。(勝手に自分で罪を軽くするな)

 ハイシーズンでなければ、宿のクオリティに対して驚くほどリーズナブルに泊まれたりするプランもあるので、なんか宍道湖周りでイレギュラーな旅をすることになったひとはぜひオススメです。

 いやあ、島根県には美味しいものがいっぱいありますね。

 せーの、次回もいっぱい宿泊ぞい!(一日にできるのは一泊だぞお前)

 さて、次回はDAY 3、島根~大山~琵琶湖編です。旅行記だと高速で鳥取から京都行くまでのヤバい感じがスキップできるのでさも快適な旅の感じで旅行記を書いていきます!(果たしてそれはどうかな・・・クックックッ・・・)

8月ただの観光旅行記 ~DAY 1~

 平成ももうすぐ終わるからとかそういう理由ではないですが、今年は8月にそこそこの期間をかけて自家用車での長旅に行ってまいりました。時期的にお盆が絡むハイシーズンというのがあり、なんとなく気ままに転々とする旅というよりも事前に計画と宿の手配をしてから行うような感じの旅です。

 一応、釣り用具と最近仕入れた折りたたみ自転車を積んだりしたのですが、果たして彼らの出番はやってくるのか……!?

 さて旅行初日、朝9時頃に自宅を発ち、山口県西北部の「角島」を目指して車を走らせます。なお旅コーディネート兼ナビゲーション役ワイ、朝からお茶以外体に入れたくないほど体調がクソ悪い模様。
 ひとまず無事に関門海峡を越えて、山口県の郷土料理である瓦そばを食べるため川棚温泉にある「たかせ」へと向かいます。

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  入店は11時を少し過ぎた頃でしょうか、駐車場には既に県外ナンバーなども含めてそこそこの数が停まっていました。タイミングが良かったのか自分たちは待ち時間もなく二階席に案内されます。

 これまた提供にほとんど時間もかからずに登場、川棚温泉名物の「瓦そば」です。(画像は二人前ですが、ちょっと食べかけです)

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 熱した瓦の上ですこし焦がしてパリパリ食感をつけた茶そばを、錦糸卵や甘辛く煮込んだ肉や小ねぎにもみじおろしなんかの薬味たちといっしょに、あったかいつゆに浸していただく感じのものです。

 これがまた店舗ごとのクオリティ差があまりにも大きくて、本家である川棚周辺の有名店であればそう問題はないかと思いますが、例えば隣県である福岡あたりで瓦そばを提供しているお店だと、場合によって素材から(悪い意味で)別物レベルのものを同じ値段くらいで提供されたりします。今のところの経験だと、現地である川棚温泉で食べるのが間違いないかなあという印象です。「お多福」とかも美味しかったし。

 さて、瓦そばをいただいてから我々は海沿いの道を北上していきます。天気に恵まれたこともあり、山口県西岸の海は非常にきれいな青を醸し出します。

 立ち寄ったのは「道の駅 北浦街道ほうほく」。
 なんか、ほっくんとかいうマスコットキャラクターがいました。目が虚無。

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好きなこと・・・頭をなでられると元気になるよ!」とありましたので、彼は男根のメタファーであるのかもしれません。

 思いのほかこの道の駅自体もかなり盛況で、ちょうどランチタイム頃とはいえども、にわかにごった返すくらいのお客さんがいました。ひとまず自分たちは休憩がてらお土産処を冷やかすだけにして、それから再出発。
 ある意味で初日の目的地といえる「角島大橋」までやってきました。f:id:hetarelure:20180830142616j:plain

 

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 晴天のおかげで、ここの自慢である遠浅のエメラルドグリーンもきっちり拝めました。角島大橋を眺めるのにはかなり良いコンディションだったんじゃないかと思います。

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 それから、長門のほうにある「元乃隅稲成神社」へ向かいました。
 以前はややマイナースポット扱いでそうでもなかったのですが、最近は海外メディアの露出も増えたみたいで、国外からの観光客を乗せたツアーバスなんかも乗り入れて、平日とはいえ写真を撮るにも苦労するくらいにはたくさんのお客さんがいました。

 自分も同行者も人混みが苦手で共通しているので、要点だけ押さえるぞ程度で早々に神社を抜けてさらに東のほうへと車を進め、初日のお宿「リゾートホテル美萩」へ。

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 海沿いのホテルとは聞いていたのですが、この距離感で砂浜があるのはなかなかにテンションが上りますね!

 部屋のテレビなんかも点けずにいると潮騒の音色が耳に寄せてきて、それだけで船を漕ぎだして微睡んでしまいそうです。

 海水浴客だけでなく、すこし離れて浜のほうで釣りをしているひとなんかもいて、体調が万全なら竿を出したりもしたのでしょうが、ここでは断念。結局夕食の時間まではのんびりするくらいのことしかできずに初日がほぼ終了しました。
 ここのホテルは確か、テレビのサイズが50くらいあってビビった記憶があります。

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 写真はお宿の夕食です。甘鯛や地元の名産豚のメニューなどを満喫してとても良かったですねえ。

 いやあ、山口県には美味しいものがいっぱいありますね。

 せーの、次回もいっぱい美味しいぞい!(釣りはしねえのかお前)

 さて、次回はDAY 2、萩から宍道湖編です。わたしが色々やらかします。(その引きでいいのかお前)

 

5月鷹島エギング

2018年5月9日 天候:曇りのち晴れ

「昼からは晴れるぜ」という予報に対して、記事にはないものの先日友人と行った藤棚見物で完全に予報に騙され、終始曇り or 雨だった我々は、天候に対して懐疑的な視点を持ちながら目的地へと歩みを進めていく。
 今回の釣行での目的地は長崎県鷹島」。
 近年、島へとつなぐ橋が出来たこともあり福岡からもアクセスしやすくなった、エギングスポットとしてもポテンシャルの高い釣り場であり、島自体やこの辺の湾まで含めて「元寇」や「朝鮮出兵」まわりの歴史エピソードの多い場所でもあります。
 とはいえその辺を掘り下げる気はまるでなく、目的は……釣り!
 ……でもなく、以前行った美味しいごはん屋さん行きたいなあという有様。
 以前、新鮮なお刺身定食をデザートまで付いて1000円で食べられた「旅亭 吉乃や」さんに到着して「やった食うぜええええ!!!」と意気込んだはいいが、「臨時休業」の文字。どうやらなにかしらトラブルがあって改装中なのだろうと思う。
 まあ、そこは旅程計画の貴公子である俺よ。「鷹島の阿翁港には、もうひとつ有名店があるぜ」と海上屋台という有名店へと友人にハンドルを促す。

 そうしてたどり着いた阿翁港の突端で見る「臨時休業」の文字よ。
 鷹島のめし処に対するほぼすべての弾が尽きた瞬間である。

 いくら検索しても道の駅くらいしかまともに食事できそうな検索結果が得られなかった一行は、シンプルに、鷹島の入り口にある橋沿いの「道の駅 鷹ら島」の味処まつばらで昼食をとることに。
 まあまあ絶望していた。つうかうまい飯が保証されてる旅だと思ってたからこの旅OKしたのになんでがっつりな地元めし食べれずに道の駅やねん……というシンプルな憤慨があった……あったのだが。
 えっと、「道の駅 鷹ら島」併設の「味処まつばら」で食べる、鷹島特産の「魚島来めし」めっちゃ美味かったです。甘めの醤油にごまを混ぜたたれをかけた海鮮丼とシンプルなつくりで、1000円ですがネタのサイズや量にしても味の整いぶりにしても家庭で再現不可能な大満足な出来。写真を撮っていないことは割と悔やまれますものよ、インターネッツにはそこそこ転がっているのでそれを参照していただきたい。

 いやあ、離島には美味しいものがいっぱいありますね。

 せーの、次回もいっぱい美味しいぞい!

 などと釣行記なのに釣りしないわけにもいかず、それから我々は鷹島の南端というべき船唐津で夕暮れまで釣りをすることに。

 そして、粘りに粘った俺の前に姿を表したやつがこいつ。

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きみじゃないんだよ、せめて、きみがつれてよかったけれど



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 結局色々トラブル(釣り以外の)自体はありながらも、最終的には対象魚一切釣れませんでした。このブログ真面目に読んだひとには「反面教師」というワードを強く意識して、自身の未来につなげてゆくことを切に願います。

 せーの、次回もマジで釣れないぞい!(じゃないかな、俺は多分そう思うよ)

対馬釣行記 ~DAY 3~

DAY 3 2018年4月12日 天候:晴れ

 あらかじめ謝っておかねばならないことがある。
 この日は……一切、釣りをしていない。
 ということで、ここからはただの旅行記になりますぞい!

 前日に深夜まで釣りをしたために、就寝は日付も変わった2時前ほど、それから5時間ほどの睡眠を経て7時台に起床する。隣で寝てる友人は普段昼の仕事のくせに大体俺より起床が遅いということに気づかされて釈然としない。民宿の朝食まではまだ時間があるので、ひとまずシャワーを浴びる。
 シャワーを浴びたあと、時間ギリギリまで寝てる友人にメシの時間と声をかけてから宿の食事処へ。安心するような和朝食メニューを頬張りつつ、宿のご主人の話を聞く。
 北側にある比田勝に特化した事例かも知れないが、最近は日本の本土からよりもアクセスしやすい韓国から観光にくるひとが多いらしく、宿のひと曰く宿泊客の九割は韓国からの観光客だそうで、その話を聞きながらおもしれーと思う。実際に街を見ても、地元というよりは海外のひとだよなあという容貌のひとが多く、それこそ9:1を上回るくらいに海外のひとの多さに対して町中を歩くジモティを見なかった。
 偶然か、旅行の数日後に地方新聞で対馬の外国人観光客の増加とキャパの不足について書かれた記事が載っていたのだけれど、本当にその感じで、対応できるのか不安になるくらい人口比が逆転していた。

 さて、無駄話が多いけれどもこれは釣りしてないための尺稼ぎです。

 朝食もぐもぐしているとやや遅れ友人がやって来て、彼が遅れた分早めに朝食を終えると、前日の会話で「今日は釣りなしで」という話になっていたこともあり、今回使った釣具の洗浄タイムということで、民宿のシャワーを使い旅の疲れを拭ってあげたあと、荷物と旅のゴミをきっちりまとめて友人を待つ。ほどなくして友人が合流して自分と同じように釣具の洗浄をはじめることに。自分は適当に旅写真の整理をしながら歯を磨いたり、旅の荷物を予め整理する。

 こちらの準備が終わるとしばらくして友人も出立できるとのことで、目的地へと車を進めていく。対馬野生生物保護センター行きたい気持ちもあったのだけれど、最後まで、「でも、こいつ俺の地元(福岡市動物園で)繁殖してるし、なんなら福岡で見れる……」みたいな気持ちが勝って、最後まで足を向けませんでした。行ける機会だけなら多分二泊三日で五回くらいありました。なんだろうこれは貧乏性かな。 

 自分の運転で上対馬をひたすらに南下していく。
 友人がおみやげを買いたいと言っていた豊玉町でブツを購入すると、本日最初の目的地「和多都美神社」に。

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リアス式海岸で遠浅の海に浮かぶ鳥居が自慢の神社です


 すごい良いところではあるんですが、韓国からのバスツアーががっつり来ている兼ね合いで、韓国からのお客さんと日本人が9:1という比率になっております。
 神社からもう少し山側へ向かうと、烏帽子岳展望台というところにたどり着きます。対馬中部はかなり複雑なリアス式海岸の地形をしており、同時に切り立った部分の多い土地なのですが、その辺を垣間見ることが出来ます。

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きれい

 ここもやはりバスツアーの観光客が多く、人混みが苦手な我々はさっさと車に戻りフェリーの方へと車を進めます。釣り旅行と決めていたこともあって、観光用の弾をあまり用意していなかったのが痛いですわね。
 対馬の有名スポットである万関橋を越え、空港付近も通り過ぎ、長い運転ではありながらさりとて大したエピソードもなく、フェリー乗り場のある土地、厳原へ。

 到着したのが13時頃、朝食からしばらく空いたこともあって適当な店に入る。
 友人はオムライス、俺は五島産の海産物を活かした天丼を注文。
 食事後、どちらも「まあ微妙」という感想。天丼の量はなんなら減らしていいので、衣が厚くなければなあと思う俺であった。
 食事をしてもまだ時間はあるようなので、ちょっと目立つように立っていた神社へと車を走らせる。

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厳原八幡宮神社

厳原八幡宮神社」駐車場から眺めると、三方向へと放射状に階段が伸びていて面白い神社です。祭神とかご利益にはこれといって興味はないものの、久しぶりにお手水場の少女に会えてうれしかったとのことです。

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前に見た子が緑色だったので、これは2Pカラーであると思われます

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 名も知らぬシュールな公園でさらに時間を潰し、レンタカーを返したのちフェリー乗り場へ。
 今度は時間に余裕を持っていたので、これといったトラブルもなくスムースに乗船。

 船内でもう一度冷食自販機にチャレンジして福岡に到着すると、今回の対馬遠征終了とあいなりました。

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今度はきちんと熱が通っていた

 全面的に失敗とは言わないまでも、計画としても釣果としても立ち振る舞いとしても反省点は多く、最終日を釣りにしないならしないでもうちょっと観光としてどうにかできたとか、二日目までの釣りがやや遠距離で釣り場変えていくロスも釣果を厳しくした一因だなあと思うし、まあなにより、積んでいく荷物は半分くらいで充分だなあという体感があったので、次回遠征の機会があれば活かしていきたいと思った俺なのであった……。

 とりあえず今後は、春の間エギングしつつも夏が近づいたらショアジギングに移行すると思われます。まあ間になんか遠征が入るかも知れませんが、どうせへたくそなのでそんな釣れんじゃろ。

 せーの、次回もあんまり釣れないぞい!

対馬釣行記 ~DAY 2~

DAY 2 2018年4月11日 天候:雨のち晴れ

 釣行初日、今年初めてのアオリイカを釣った筆者であったが、それからほどなく釣りを終えると早々に爆睡。友人は早朝釣りに行くかもとか言っていたものの、結局お宿の朝食の時間ちょっと前にどちらも起床し、結局早朝釣りとか全く関係なく、食事部屋のテレビ(意外とデカくて42~46型くらいある)で朝のニュースを見ている。
 でもそんなことはどうでも良いんだ、見てくれこの朝ごはんをよ……。

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アラカブ汁を筆頭にヘルシーで美味い理想の和風朝食

 美味そうだろ? ていうか美味いんだ。奥にあるのは冷奴とめかぶと温玉的なやつですな。手前の小皿は高菜(福岡っぽい辛いタイプではない)だったかと。魚はとにかく綺麗に食う勢なのでアラカブに関して食えない骨以外は全部食ってやりましたわ。汁にもしっかり魚の旨味が出ていて、ご飯にもよくあってまさに至福の時間……。そう、俺はこのために対馬に来たんだよ……これは、美味いもの食べ歩き旅なんだ……。

 と思考が脱線しかけたものの、友人に今日の釣り予定を訊かれたのでモチベーションは再び釣りへと向いてゆく。
 さて、実は早朝から朝食までの間、大雨とは言わないまでも雨が降っていたのだが、ちょうど宿を発つ準備ができた頃には雨が上がったようで、まだ空模様自体は怪しいものの、宿の精算を済ませてお礼を述べ、次の釣り場へと出発した。
 釣行二日目の日中はとりあえず、対馬の北西岸を攻めるということであらかじめ決めていた。釣り番組でも出るような有名な釣り場があることを知っているし、そうでなくともまあやはり初めての土地だからこそ色々なシチュエーションを試したいというのもある。
 まず最初に入ったのは、対馬のなかでも西寄りの北西部に位置する伊奈港。到着は10時をやや超えた程度かと。こちらは事前調査というよりもレンタカー屋さんで聞いた情報を参考にしてやって来た感じかしら。

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対岸に聳える絶壁が釣り場としてだけじゃなく面白い

 やっぱり対馬というのはひとの手が入っていないであろう場所でも地形が独特で、有名なリアス式海岸だけでなく奇岩や面白地層っぽいものもドライブしているとそこかしこに観ることが出来ます。
 そんでこの伊奈の堤防、ちょうど画面正面あたりから投げるものの、風も強いせいか画面右側から白波めいたものが流れてきて、エギが画面左に流されるのかなと思うものの、画面外左側河口からの流れと上手く噛んでいるのかそんなに流されず、比較的藻にも恵まれ風向きの問題も意外と処理しやすい釣り場なので期待したが……一時間以上色々試して粘ったものの釣れず、次の釣り場へと移動することに。

 次の目的地は昼食も込みで設定ということで、昼食場所を上県町佐須奈にある「あがたの里 そば道場」に決め、対馬名物であり一説では蕎麦伝来の地として十割蕎麦の伝統を受け継ぐ対州そばに舌鼓を打ち戦いに備える。
 駐車場にたどり着いてみるとまず驚くのはでっかい水車の櫓、これはなんと店内の製粉室と連動しており贅沢な機能美を備えていらっしゃる。

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はえー、でっかい、すっごい

 製粉室の画像今見たら本人がっつり写真に写り込んでたので削除したのは勘弁な。とはいえ水車と製粉室を観るだけでも結構得をした気になる施設ですぞ。
 友人はざると対馬名物らしい「とんちゃん」を乗っけたミニ丼をプラスして注文(864円/税込)、自分は宿の朝食が多かったこともあり、シンプルにごぼう天蕎麦。(540円/税込)

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ごぼう天うどん、かき揚げ状なタイプですな

 ご当地名物というにはふつうにリーズナブルで、やや平打ち気味な麺と、十割蕎麦な分歯ごたえがぷちっと弾けているというか噛んでいて楽しかったので、自分もざるにするのが正解だったのかなと思いつつも完食。お値段はリーズナブルですが、しっかりお腹を満たしてくれるし好奇心を美味しく満足させてくれました。

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ときには店内のこの場所で蕎麦づくり体験が行われるようです

 食事を終えたら当然ながら釣りですわ。
 というわけで訪れたのが、佐須奈の漁港の先にある地磯。

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誰か好きな人がいるかも知れない地層っぽい磯画像

 潮の兼ね合いもあるのかも知れないけれど、やや遠浅なイメージの続く地磯で、偏光グラスを覗く限りだとあまり藻場には期待できない。外洋寄りに向くと真っ向から風を受けることもあり、比較的湾の内側に向けて投げてみるものの、岩場の底で根掛かりすることはあっても反応は薄い。面白いシチュエーションの場所ではあったのだけれども、早々に見切って次の釣り場へ……となったのだが、時間が時間なので、一旦二日目に泊まる民宿へのチェックインを済ませてから行こうということに。
 二日目の宿泊地は対馬最北部にほど近い、比田勝港の隣にある西泊港
 しばらくして宿泊地に到着して、宿のかたと話してチェックイン。ここは一泊朝食付きで予約してあるものの、朝食の時間さえ言って合わせてもらえたなら、今回はほかに宿泊客のいない貸し切り状態なので、あとは好きな時間に出入りされていいとのお達し。それは釣り人にはうれし。

 前日の反省もあり、自分は宿で風呂に入るのを辞退し、翌日早朝シャワーを浴びると決め、日暮れ前に次の釣り場へと出発する。目的地は千尋藻。おおよそ一時間近くは掛かってしまう距離ではあるが、初日の宿泊地の漁港である。(この二日見て一番有望そうな釣り場だったという判定ゆえ、実際に釣れたし)
 

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 まあ意気込んで始めたのだけれど、簡単に釣れたら苦労しないわね。
 前日ほどの強風でもなく、比較的狙った場所を釣りやすい好シチュエーションながら、イカからのお返事が遠い。日が暮れて18時過ぎまで釣りをしていたのだけれど、取りあえず夕食の場所として予約した対馬穴子専門店へと向かうことに……。

 訪れたのは豊玉町にある、対馬の黄金あなごを取り扱う有名店『あなご亭』さん。

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ご飯のお写真は食べログにいっぱい転がっております

 有名店とはいえ特別気取っているということもなくて、客層にせよ地元か観光の方の落ち着いたひと中心で入りやすく、平日のディナータイムは落ち着いた居酒屋くらいの雰囲気です。ただ夜は基本的にコース料理(3000円)からの受け付けになるため、パシャパシャ撮る許可を伺うのも軽めにこっ恥ずかしいということで、個別料理の画像はございませぬ。
 基本的に優しいお味で、酸味が効いているものでも苦手な層にも食べやすい味わいになっています。コースは基本的にどれを選んでもアナゴ尽くしなのですが、「せいろ蒸し」「穴子カツ」「穴子寿司(このコースのみ前日以前予約)」という枠から選べるようで、我々はなんか前者のせいろ蒸しコースを選びました。
 前菜で出てくる刺身や、サラダのカルパッチョ的なものにもあなごやその皮(コリコリして美味い)が活かされていて、なかなか幅が広いと思わせるのですが、せいろ蒸しに関しても抜かりは全くなく、うなぎにあるような良い意味にも悪い意味にもなるクドさがあなごのせいろ蒸しにはなく、食感的には近いものながらもサラリと食べられました。デザートとアフターコーヒーも付くし、これ考えたら柳川でうなぎ食わなくても楽しめるんだなってちょっと楽しくなりました。いやあ、対馬ってうまいもの大国だなあ。

 せーの、

 明日もごはんが美味しいぞい!

 

 

 

 で終われるはずもなく、食後はまた千尋藻港の釣り場に戻り細かく場所をチェックしますがその後数時間、反応なし。前日釣れた時間くらいまで粘るもののイカの反応はなく宿へと戻ることに。

 たった一時間ほど車に乗って十匹以上の野生のシカを夜道に見た俺たちは、対馬に野生の王国という二つ名を冠しながら、キャンプとか絶対にしたくねえーなと気持ちを新たにするのであった。
「明日は早朝から釣りに行ってくらあ……」

 友人の宣言は達成されるか、如何に!?

 

 せーの、

 明日は景色が綺麗じゃぞい!

 次回の釣行ブログのテーマは、「けしきがすごい、すごいっていい」です。

 

 

・使用タックル
 お前の腕で釣れていないのに明かしてはいけない

対馬釣行記 ~DAY 1~

DAY 1 2018年4月10日 天候:晴れ

 対馬釣行初日なのだが、その日の深夜2時に仕事を終え、家への帰宅は3時。
 釣行の準備は事前にほとんど終えている。最後に必要な細々としたものをバッグに詰めて……それで寝れれば良いのだが、染みついた夜型体質というのはなかなかどうにもならないもので、うとうとと5時くらいまで水曜どうでしょうとかをだらだらと見てしまう。屋久島の釣りバカだっけな、違うかも知んねえなまあいいや。
 ……で、気づいたらベッドで睡眠しており、耳元でけたたましく鳴る電子音。
「……おや?」
 スマホを開いた瞬間に、9:05の文字を見て寝坊したことに気づく。集合予定時間は8:40――ダッシュで電話に出ながら着替えて外出。外にいる友人の車に荷物を詰め込む。こう見えて滅多に寝坊というのをしないタイプなので、いざ発生するとめっちゃ焦る。
 対馬行きフェリーの出港時間は10:00で、次の便は本日もうございません。めっちゃヤバいのである。
 急いで車に乗り込み、友人にすまねえと謝罪。高速代は俺が出すからよろしく頼むということで出発し――まあ、かなり小さな紆余曲折があったのちにぎりぎりなんとかフェリーに乗船する。乗船タイミングは9:56。乗船券の購入も船内でという有様で、ほんとうに温情で乗っけてもらいました。

 本当にありがとうございます、九州郵船――。
 しかしまあ、フェリーに乗り込めればここからは一応計画通りに進められるわけで、ジュースを飲んでひと心地ついたら船内を軽く散策して、大まかな旅程を友人に伝えたり客室に荷物を置いたりする。
 キャリーケースには大きめのクーラーボックス(なかに小さめのクーラーバッグと保冷剤とドリンク)、PCバッグ、トラベル用に使っているバッグを各々釣り道具入れと着替え入れとして積み、さらには釣り竿三本を積んだロッドケースまで持って来ているので、まあ大荷物。しかも出港ギリギリに乗船したおかげで、客室に荷物を下ろすタイミングでは既に船が動き出しており、エレベーターを使えず手持ちで荷降ろしすることに。
 まあ、色々丹念な準備と経験が大事だぞ、という教訓ですわ……。
 さあ、フェリーに乗ったとなると色々な楽しみが出てくる。
 二等客室の雑魚寝に、自販機でめしタイムや船室外で景色を眺めたりとか。ただしかし、自分はこの赤の後者を選ぶぞ。雑魚寝なんてするかアホが我は船を満喫しに来たんだぞと言わんかのごとく、船をうろつきながらチューハイを飲み、時折自販機で売っている冷食やカップ麺を食べるなどの愚行に走りました。
 いいよね……たまの遠出だもん、対馬着後の運転も相方に任せると事前に言ってるしいいよね……。

 さて、この某メーカーの冷食自販機、美味い不味いで質問するのは愚問、こういうのは波に揺られる揺られる特殊なシチュエーションで食べて、大海原を観ながら「たのしー!」と述べて楽しむものなんでな。決して冷食自販機の焼きそばが解凍しきれてなかったとかいうのは特筆することではないのです。そういうこともあるのです。それ込みで旅なのです……なのです……。(人力エコー)
 相方も船室で寝こけたのを確認すると、自分はしばらくのんびりと外で音楽を聴きながら海を眺めるという感じになりまして、海に揺られ時折波しぶきを浴びながら、思った以上に青く晴れてくれた空の下でひとりっきりのお時間。ああ、最高……。

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 冷食の焼きそばは麺が平打ちでした。手前にある割り箸は結構短いので注意。

 船内をうろちょろして海を眺めながらうとうとして、そうこうしていたら意外とフェリーで過ごす四時間はあっという間に過ぎてゆくようで、到着が近いというアナウンスを受けて、いったん解いた荷物を再度積み直すと友人を起こして下船の準備。
 自分たちは荷物があるので、他のお客さんよりも後ろに構えてスタンバイします。
 しかし対馬の厳原フェリー発着所はエレベーターがないので、これまた力技による手での荷物運搬となり運動不足が服着て歩いている俺の腕は既にピンチよ!
 これも、インターネットが俺に対馬遠征の情報をくれなかったせいだ。
 今回予約したバジェットレンタカーの厳原SS店ですが、フェリーからも100m今日しか離れておりません。

 だ が。
 D A G A(頭の悪そうなコード進行ではない)!
 この腕にはもはやSASUKEの第3ステージくらいの乳酸が溜まっており、もはや腕力(かいなぢから)というものも出てこねえ。
 それでも俺は最後の力を振り絞り――。(まだ釣行初日やお前)

 到着すると、レンタカーの店舗個別サイトに「エギング情報に強い」と書いてあるのを事前に見ていたので、あらかじめ連絡しておき、車の傷点検なんかを友人に任せながら早々に契約話とレンタル時間分の精算を終えて、チーフっぽいひとから色んな場所の航空写真と攻略情報のコピーを出してもらいながら、傷チェックを終えた友人も合流し、エギング談義に。ただでさえ直近の情報が得づらいなかでもこのレンタカー屋さんの情報はかなり体験に基づいていめっちゃ有り難い。これだけでもここのレンタカー屋さんしといてよかったなあと。
 ひととおり話を終えて、今回借りたトヨタ・ヴィッツに荷物を積み込むとさあ出発。店員さんの見送りを受けながら、一日目の宿をめざしていざ北上。

 今回の釣り旅行プランでは、まず夕方に初日の宿にチェックイン。そうして、夕食のお時間までは近くの漁港で釣りをしてから、宿での夕食に風呂、そこから宿の消灯時間次第ではまた夜釣りにという感じ。
 そんで初日のお宿にたどり着いて、チェックインののち釣り開始……。

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 しかし、天候は晴れているもの凄まじい爆風。ちょうど北北西くらいの向きで吹き付けるタイプの風ながらこれ、立 っ て い る の も き つ い。
 近くで釣りしてる友人へと話しかける声などもはや、風圧で千々に乱れて千の風になってあの大きな空を吹き渡るくらいの状態。まして、レンタカー屋さんでもらったポイント図にある狙いの方向とは風の方向との兼ね合いで全く相性が悪い。
 エギングとは基本ラインと自分の位置をまっすぐに調節して、適切な方向に動かすことで狙った通りの釣り方ができるタイプの釣りであって、狙いたい場所に対して真横に吹く風というのはまったくのNGです。糸が風を受けた分その方向に孕んでしまい、適切なアクションも狙いの場所もトレースできない、それではいけない。
 とはいえ、諦めるわけにはいきますまいと、追い風方向だけでなく出来るだけ色んな方向を試して投げてみるも、結局夕食のタイミングまで釣果なし。

 にわかに肩を落としながら宿に戻った一行であったが、そこで待っていたのは・・・
 美味い海産物のオンパレード!!
 イカの刺身うめえ! タコ刺しうめえ! あと初めて食ったがワカメの刺身カルチャーショック受けるくらいにうめえ! お前味噌汁に入って脇役するんじゃねえのかよ完全に主役張れる味わい深さだよ!
 そしてヒオウギ貝!!? マジでこんなの出るんだやべえ! うめえ!!
 基本、ただただうめえとしか思わずに食事終了。写真がないのは、ぶっちゃけそんな暇がないくらいに美味いもののオンパレードだと思っていただければと。
 民泊ながら贅を尽くした海産まつりという感じで、これで宿代は一泊二食で税込み7,800円。夕食を食べ終える頃には、これは次回対馬遠征するときには拠点として複数日利用させてもらいたいなと決めるレベルですごかったですわ。
 そして友人のあとにつづいて風呂をいただき……部屋に戻ったらうとうとタイムですわね。心地よい微睡みのなかTwitterでもやるか―とのんびりしている俺に

友人「そろそろ、夜釣りに行こう」
ワイ「せやな(涙)」

 全部まだ互いに釣れてへんのがあかんのや、釣れてへんのが。
 そうして、宿のある港町の漁港を再び攻めることに。
 夕方の釣行の段でも分かってはいたものの、やはりこの釣り場は時期的なものかも知れないが、小魚の魚影がかなり濃い。福岡県内だけと言わず、佐賀や長崎県の平戸釣行までの経験踏まえても、一~二を争うくらいに捕食対象的な良いサイズの小魚が見える。やっぱこれ釣るのに良い環境だな―と思いつつ、エギのフォールのさせ方やしゃくり方など色んなことを試しながら釣っていると、

 お?

 おお!?

 手元に伝わる生命感!!

 一度しっかりアワセ(針を食い込ませる動作)を入れてから、リールを巻いていてもブルブルと手元に伝わってくる生き物の鼓動は変わらず、取り上げるまでしばらくの間その感触を味わいつつリールを巻き、獲物との距離を近づけてゆく……。
 そして、友人が今回初おろしのギャフを利用して……

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おかしい、こんなことはあってはならない

 釣ったんですよ。アオリイカ
 ただ、ギャフで上げた分早めに海に返してあげないとという思いと、うわあやった釣れたという興奮で上手くスマホが扱えずこの有様だよ。
 多分画面右奥に向けて足が伸びているものと思われます。とりあえず、550gではありましたが、去年エギングを始めたような自分には地味にレコードサイズ。本当は2kg以上を目指して対馬に来たというのはみんなには内緒だ。お兄さんとの約束だぞ。

 結局、早めにリリースしたので、そのあとイカは割とすぐに動き出して去っていきました。二日目なら持って帰る気でいたのですが、保冷剤も宿に着く段で限界を迎えてたりと色々厳しかったので、この場では流石にスルー。
 友人は俺が釣れる前にアタリがあったので、釣れたイカを見てさらにテンション上がって頑張ったのですが、しばらくして寒さによってタイムアップ。
 宿に戻って、いざ就寝ですわ。

 初日で釣れたんだから、こりゃ三日もあれば結構楽しいことになりそうだぜ。
 そんな期待を胸に寝た夜がよもやあんな絶望に満ちた朝を招こうとは……
 さて、次回の対馬旅行ブログ、テーマは「ごはんがおいしい」です。

 せーの、

 次回もごはんがおいしいぞい!(釣りはどうしたよお前)

・使用タックル
 ROD:Daiwa Emeraldas STOIST AGS 84M
 REEL:Daiwa Theory 2508PE-H
 EGI:Daiwa エメラルダスラトル TYPE-S(主に)