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お客さんもどっと混みませんなガハハ

8月ただの観光旅行記 ~DAY 6(前編)黒部ダム特別編~

 

 タイトルを見ていただくとおわかりの通り、この日は前後編に分かれております。そして次回は6日目後半との1日半分の合併回を想定しております。旅自体の折り返しにもあたる時期で、進路自体もこの2日で折り返してしまいます。

 さて、なんで合併回かと言いますと……

 あまり書くことがないからや!!

 観光旅行とは銘打っておりますが、7日目だけは用事を済ますことがテーマになっております。7日目は、日程的に8月12日ですが、コミケは全く関係ありません。しかもその日に東京周辺を通るのですがびっくりするほど関係ありません。
 しかもオフ会ですらない。
 姉の嫁ぎ先のご家族さんと顔を合わせようというシンプルなお話です。
 まあ、観光というより用事ごとでいろいろ割愛する感じになるため、一日分ずつやると実際のところ尺が足りませんのです。
 旦那さんとはちょいちょい顔を合わせてましたが、お会いしたご家族さんもさっぱりした感じの付き合いやすい良いひとたちでした。

 さて、説明パート終わりです。

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お宿の廊下

 ピカピカですね。「隠庵ひだ路」さん、実際ホスピタリティについて本当に隙のないお宿さんで、連泊して去るとなるとけっこう寂しい思いがあります。部屋の清掃に関しても、入るか入らないかだけじゃなく、上げるもの下げるものについてかなり事細かに話をすることができます。まあうちらに関しては適当なものなので、布団のシーツやバスタオルくらいしか言ってなかった気がしますが、そういったものをさくっとやってもらっているときの気楽さって、日常にちょいちょい疲れているとやっぱりありがたさ以外ないです。
 温泉露天風呂付き客室なので、なんだかんだで三回ほどお湯をいただきましたが、夏の露天風呂は、虫の接近を感じてどこか緊張したもんですな。湯を浴み、朝食をいただき(やはりこれも連泊用で、他の客室と別メニューになっております)、身支度をすると、ちょいと早めに出発をします。
 今日は、翌日の事情柄、岐阜から群馬まで向かわなければなりません。

 しかも、間にこの旅でも個人的に最も行きたかった場所「黒部ダム」へ向かうことにしております。折が良いのか悪いのか、長野県側にある扇沢駅発の「関電トロリーバス」が今年で引退(その後は架線を必要としない電気バスへの以降が決定しております)ということもあり、多少混み合うのかなという予想が立っております。

 お世話になった宿に挨拶をして、旅行バッグを積んだ我々は曇天のなか、梓川沿いを通りつつ長野県側へと抜けてゆきます。この間の景色もなかなかの絶景なのですが、運転には微妙に集中力を要する箇所でもあるので、単独で走られる方はご注意ください。
 多分バイカーさんとかはクソほど好きな道だと思います。実際、ツーリングされている方も多かったので結構、安全そうな追い抜き箇所で譲りました。(きちんと挨拶くれる方ばかりでした。

 長野県側に降りきると、ここからは次の経由地である黒部ダムに向かうまで高速道路なども特に必要なく、バシバシと一般道を走ってゆきます。こうして走っていると、西の方角に構えて存在感はある北アルプスの峰々以外は、日常的に見る地元と同じような田舎の風景が続きます。島根以降は高速ばかりを走っていたこともあり、なんだか安心しながら進めてゆく道程。地元でもよく知っているチェーン店や、たぶんこの辺ローカルの知らないチェーンなんかを脇に見ながら、いわゆる普通のドライブを楽しんでいる感じです。

 さて、目的地である黒部ダムが近づいてくると、今度は一気に西側の連峰へとハンドルを切り込んでいきます。グイグイ登る山の道、ゴツゴツした岩壁に無骨な感じのトンネルを抜けると、扇沢駅がいよいよ近づいてまいります。

 ハイシーズンというのもあり駅間近の有料駐車場はもう満車とのことで、少し距離のある無料駐車場に案内されました。このあたりは、白川郷の駐車場なんかもそうでしたが、誘導する方々の連携もしっかり取れている感じで、空いたところへすんなり案内されて駐車。

 駅までの道すがらも写真には収めたものの、いかんせん曇天で良い写真が撮れませんでした。駅周辺から見る山のほうの雲の様子も芳しくなく、宿を出てからもちょくちょく見ていた黒部ダムライブカメラも正直あまり天候がよろしくない。ぐぬぬ

 扇沢駅に到着し、早々に黒部ダム駅までのチケットを購入。大人往復2500円程度で珍しい乗り物に乗れて、なおかつ黒部ダムまで行けると思えばたいへんお得な感じがしますね!!

  次の便まで待期する列に並んでいると、テレビなんかにもよく登場する名物駅員「中里さん」が登場。待機列のお客さんがたもにわかにテンションが上っていきます。じっくりコトコト煮込んだような、仕込み充分、旨みたっぷりの売り口上を見せながらワゴンの物販を開始。さっくり掴みの笑いをとって待ち時間を楽しませてくれます。
 このあたりの中里さんの楽しい売り口上は、youtubeなんかでも動画がいっぱい転がっておりますので、気になるかたはそちらを御覧くださいませ。
 振り返りがてら自分も見てましたが、やっぱり楽しい。

 ほどなくすると、いよいよ我々の乗り込む関電トロリーバスが到着。かなりの便数が出ているみたいで、駅の乗り口からはおしりのほうの便(大便ではない)が確認できないほどです(健康状態のチェックには大便の確認は良いと思います)。

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関電トロリーバスラストイヤー

 くろにょん!!(黒部ダムと建設作業というテーマが乗っかっているゆえにやや重厚さを感じさせる背景を持ちつつも、ひと懐っこい笑顔が素敵ですね。頬の赤らみは、酒でも呑んでなきゃやってらんねえよという想いのあらわれかも知れません)

 若干まだ乗客の少なそうな便に乗り込んで、適当なひとりがけに座ります。
 しばらく待つと乗客もひと通りバスに乗り込んだようで、ドアが閉まりました。この段階になってもいちばん景色の良さそうな左手最前列の座席が空いていたので、「すみません」と一声だけ述べてそちらへ移動しました。かなりうれしい。

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でっぱつしんこー!

 ガラスに中のひとが映り込んでいるかは軽くチェックしていますが、たぶん大丈夫なので安心してトロリーバスの旅をお楽しみください。

 車内では、ディスプレイの映像とナレーションが流れ、大まかな黒部ダム概要やその建設工事に纏わるあれこれ、トロリーバスそのものについてや行程上に現れる「破砕帯」や「トロリーバス離合箇所」などへの説明が流れます。
 まあこの辺は自分が細かく説明しても仕方ないので割愛します。wikipedia行ってこい、wikipedia。(リンクすら貼らないストロングスタイル)

 トロリーバスについてだけ軽く説明しておくと、「架線があり、そこから電力供給を受けるが」「軌道(レール)がなく」「タイヤのある車」で、まあ、電車と電気自動車の間のような存在ですね。
 昨今の電気自動車技術の向上などとの兼ね合いもあるんでしょうが、関電トロリーバスの引退後は、駅での充電時のみパンタグラフを使用する「電気バス」という電気自動車に切り替わっていくようです。

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破砕帯

 関電トンネルのなかでも見どころのひとつであり、その工事においても最大級の難所とされた「破砕帯(要は大規模な地下水の通り道)」ですが、トロリーバスのトンネル内ではブルーのライトアップがとてもきれいな箇所となっております。距離そのものは80 mで、全長5,400 mのトンネルを抜けていくことを考えると、通常の速度で通り過ぎるぶんにはあっという間です。
 ですがこの80 m、関電トンネルの掘削工事の1年半のなかでも、7ヶ月を要した難所です。

" 黒部ダム建設の資材運搬用トンネルである関電トンネル建設工事はな、総延長80 mにも達する大破砕帯に遭遇した事で困難を極めてやな、一時は工事の中止も検討されたんやで。また、破砕帯の存在を広く一般に認知させたんやで。 ”
 たぶん、地下工事や地質掘削全般に携わることのない人間が「破砕帯」って言葉を耳にするときのほぼ全ては、黒部ダムについてなんじゃないかなと思います。

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ヴィクトル離合

 離合タイムは前の車両にひっついて待ちます。

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ジーニ完了

 さて、ふたスベりくらいしたのは放っておいてください。

 離合までを終えると16分ほどのトロリーバスの旅も残りわずかです。アップロードする写真もないので駅までちゃっちゃと到着します。

 降車してすぐに感じますが、夏というのにもう肌寒いと言っていいくらい、駅のなかはひんやりとしています。
黒部ダム駅」に着くと堰堤サイドに向かうか展望台に向かうかの分岐が登場します。堰堤側であれば下りの階段を60段ほど、展望台側へは上りの階段を220段ほどゆくことになります。が、まあどちらから行っても結局展望台には向かうだろうという判断でまず長い上りの階段をゆきます。
 ひとが多いことや階段というシチュエーション柄、この辺ではカメラはお休みです。

 さて、体感では意外と長く感じない階段を登りきると……

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黒部ダム!!

 これ結構どんより見えるかも知れませんが、ライブカメラとか扇沢駅からの映像で見た想定よりよっぽど晴れています。

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晴れ間!!

 展望台では、出店や記念撮影してくれるカメラマンなんかもいて、結構賑わっております。かき氷だなんだと食べればいいいのかも知れませんが、いかんせんけっこう寒い。陽射しが出てきてトンネル抜けているにもかかわらず結構ひんやりです。真夏なんですけれどね。

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雄大さ、出せない!!

 画像内の右手湖面に見えるのが、たぶん黒部湖遊覧船の「ガルベ」だと思います。時間に余裕があれば乗りたかったなあ。

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大観峰駅を望遠レンズでぱしゃり

 行けたら大観峰くらいまでは行きたかったのですが、この時期は黒部湖からの待ち時間は長いという話を調べて、ひとまずお諦め。展望台からの景色をカメラで撮ったり肉眼でじっくり舐め回すように観たりと忙しく動きながら、今度は外階段を堰堤へと下りてゆきます。

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オブジェクト、それは、わからん

 画像拡大してみたら「コンクリートバケット」って書いてありましたので、そういったものです。まあこのへんまで来ると結構晴れ間も広くなってまいりました。割と運がいいのか俺は。

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黒部湖とは逆側の景色もほれこの通り

 景色を楽しみながら堰堤へと向かう外階段を降りると……

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オウイエ

 無事堰堤に到着です。右手上方の構造物が先程までいた展望台ですね。
 

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んああ

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んおっほぉおお……

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ぬっほっほぉおおおお・・・

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きれいなにじ!!

 筆者、あまりの「この景色が見たかったんや」感で著しく言葉が乱れておりましたが、まあこういう黒部ダムみたいに雄大で、なんかどういう世界にいるか自分が分からなくなる場所には常日頃行ってみたいとは思っておりました。(できるだけ楽して)
 そういう意味で、黒部ダムはトップクラスに良い場所です。ちょっと目を向ける方角を変えるだけで、

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こういう風に

 雄大な景色が座しているのだから、360°の世界が大冒険のはじまりみたいです。
 運良く陽の射すタイミングでやって来られたのも良かった。おかげでばっちり放水と虹のコラボレートを収めることができました。

 はてさて、この日はこっから楽しい群馬までの高速道路行が待つこともあり、黒部ダム周遊もそろそろ終了。ダムカレーも食べられなかったけれど仕方ない。関電トロリーバスラストイヤーのチョロQだけ購入して、帰りの便に乗り込みます。

 そうして、扇沢駅の降り場に到着。

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さようなら!!

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そしてありがとう関電トロリーバス

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扇沢駅とロリとショタ

 ちょうど自分たちが黒部ダムから去るあたりで地味に天候がまた微妙になってきたみたいで、快晴とはいかなかったもののなかなか幸運なタイミングで観光できたのではないかと思います。

 なんか「黒部ダムやっぱでかくてすげえわ」って感想以外浮かぶところもないのですが、細やかにしつらえられた美しさのある場所もまた情緒があるなかで、こういうシンプルに「でかいやばいすごい」と語れる場所もまた、有名観光地の魅力だと思います。

 いやあ、黒部ダムってほんとうに雄大でしたね!!
 え~、今回はなんも食ってねえな。

 次回は最終的に美味しいものが出るぞい!!!

 ハイシーズンじゃなきゃ伊豆ド真ん中で一泊したかったというのはナイショのお話さ!!

 読んでくださるかたは次回も面倒くさい文体にお付き合いくださいませ・・・