8月ただの観光旅行記 ~DAY 5~
この旅で訪れた宿でもいちばんお高い宿にあたる「隠庵ひだ路」。こちらの宿はやはり夜の食事でも夜の施設内でも、喧騒というものを一切感じませんでした。部屋数の少なさや、奥飛騨温泉郷のなかでも「福地温泉」というやや中心地を外したからというのもあるかも知れませんが、それ以上に、宿泊客さん自体がゆっくりと泊まりたいとして選んだからであるように感じられます。
お腹いっぱいの夕食を食べつつもほどよい時間に眠気が参りまして、二日目の寝起きはとても気持ちが良かったです。
さて、そんな宿での朝食……。
こちら囲炉裏のある掘りごたつ形式のテーブルで、各部屋の宿泊客に饗されます(夕食もそうなんです)。奥に見えるのがたぶん味噌汁で、手前のコンロで焼かれているのはしいたけやネギを朴葉味噌で和えたものだったと思います。あとは大体、よく見るお宿の鮭や卵焼き、小鉢にサラダetc……と言いたいとこだが~↑(ここからしばらく日本文化センターの包丁売るやつのイントネーションで)
サラダの野菜もシャッキシャキ! 卵焼きもふっわふわ!! 鮮やかでしょ?
実はこの宿、この旅でいちばん高いお宿なんです。でも超えてくる期待値!!
更に、今ご覧の方はお得だよ~!! 連泊するとこの上質な料理と丁寧で距離の近すぎない接客がもう一日付いてくる!!
とまあ、ネタはさておき、朴葉味噌めっちゃ美味いんですよね。ご飯がとっても進むやつ。ゴハンがススム少年のアレではないのですが、まあ~ご飯のかき込めることかき込めること。数々のご飯をカキコした自分でも思わず……
「初カキコ…ども…」って言っちゃうくらいのかき込め加減です。
俺みたいな中年のブログ見てる腐れ野郎、他に、いますかっていねーか、はは。
なんかネタが渋滞したのですが、「うめえ」「新鮮」「地のものを活かしている」「雰囲気込みで最高」という朝食が堪能できます。このあたりは九州の由布院のお宿とかとも近く、地産地消という素材選びで、新鮮に届く素材の良さを技術レベルの高さで最大限に活かすという感じなので、最高に最高です。
朝食を食べたのち、我々は今日の目的地その1である「新穂高ロープウェイ」へと向かいます。
宿のフロントにも実はiPadでライブカメラの状況が映っておりましたが、正直なところ雲の量云々というより、霧でまずほぼカメラの視界がないという有様。とはいえ、この状況で乗鞍高原に行くか新穂高に行くかという二者択一のなか、とりあえず新穂高が晴れることを祈って車を走らせました。
ロープウェイに向かう途中の車中でも雨こそほとんど降っていないものの、霧がかっておりあまり状況は芳しくないご様子。とはいっても、前日に決め込んだ予定としてこの時間帯は新穂高か乗鞍高原を目指す予定だったわけで、どちらにせよ状況が厳しい場合はある程度フレキシブルに予定を変えられそうな新穂高を選んだわけです。
さて、新穂高ロープウェイは公式ホームページにも紹介されておりますが、山頂展望台のある「西穂高口駅(標高 2,156m)」まで2本のロープウェイを乗り継いで向かいます。その1本目の乗り口がある「新穂高温泉駅(標高 1,117m)」からの標高差は実に1,000mを超えてまいります。自分の住む福岡市で一番高い山でも標高は1,000m強なので、この新穂高ロープウェイだけでもはやそのくらいの高さを登ることになるわけです。そう考えるとマジですげえな……。
売店などを流し見して、往復切符を購入後は並ぶひとの流れに合流してゴンドラを待ちます。人気スポットとはいえどもキャパシティがきちんとあるので、これといった厳しい待ち時間もなくすんなりとゴンドラに乗り、中継駅である「鍋平高原駅」に到着、3~5分程度の徒歩で日本唯一である2階建てゴンドラの待つ「しらかば平駅」へ。
この辺、乗り継ぎをスムーズに進ませるとなるとあまり時間がないので、寄り道は帰り道でするくらいの気持ちですんなり並んでおいたほうが得策かもしれません。
さて、この2階建てゴンドラですが、ゴンドラ内で階層を行き来できるというわけではなく、乗降口が階層ごとに分かれるという形になっております。基本的には乗客数をカウントしながら割り振りしていく形で、係員のひとがきちんと確認してくれるので同じグループ間で別々の階に割り振られることはほとんどないと思いますが、必ずしもどっちの階が良いかで選べる感じではなさそうでした。
2本目のゴンドラが実質ロープウェイ行程の8割くらいを登るため、1本目よりも急峻かつ長時間登っていくこととなります。7分近くゴンドラに揺られていると、先述の「西穂高口駅」に到着します。
到着直後の展望台に出ると予想以上に肌寒く、風景も全体的に厚い雲に覆われていましたが、降りる予定のゴンドラを1本遅らせるつもりで待つと少しずつ雲が晴れてまいります。
まだ、わずかの雲間といった感じですがまたしばらくすると……
おお、調子いいじゃねえか。こりゃ晴れて良い感じの展望が拝めるんじゃねえかと期待して待つことしばらく……。
一部が晴れても、一部はまったき雲のなかという状況が続きまして、次の目的地との兼ね合い上、自分たちもさすがに降りてゆくしかなくなってしまいました。
帰りのゴンドラに揺られながらちょっぴり切ない気持ちと戦っていると……
な ん か、 晴 れ て き た。
負けたような気がする。もう一度言うが、なんか負けたような気がする。
多分ですが、自分たちが降りていったゴンドラで登ったくらいの組はかなり良い感じの眺望が楽しめたのではないでしょうか。
帰りのゴンドラからの景色はかなりの満喫レベルでした。
羨ましい奴らだぜ。
ちょっぴりほかのひとたちを羨みながらも、帰りの新穂高温泉駅で2階建てゴンドラチョロQを購入するミーハーなプレイを披露しました。えへへ。
さて、次の目的地のために我々は奥飛騨温泉郷の中心地である平湯温泉方面の「あかんだな駐車場」へと向かってゆきます。このワードである程度分かるかたは分かるかも知れませんが、次の目的地は「上高地」、マイカーでたどり着くことのできない現代の秘境シリーズのひとつでございます。
ましてや避暑地ですので、この夏真っ盛りという時期にはちょうどよい場所になります。ここでも早々に切符を購入するとほどなく上高地行きのバスが到着し、十数分も揺られているうち「上高地バスターミナル」に到着して、降車します。
なんか見ただけで涼しいですね。水も澄み、空気もお世辞ではなく美味しいです。流石に日本を代表する避暑地のひとつという感じ。しかしなにより圧倒されるのは後景の美しさ。
なんとなく撮影した一枚でも、なんか絵になる。場所のクオリティ全振りで写真が強くなるくらいの強さが上高地にはあります。もちろん、固有種とか晴れていたときに見える峰とかいろいろ予習はしていたものの、そのへんにある全てが美しくて楽しくて、撮っていてふわふわするくらいでした。
自分たちは旅程上、河童橋スタートのほぼ最小周回ルートで終わってしまいましたが、
まあ、涼しかったし。景色終始きれいだったし。涼しかったしで、この旅でも一番のベストプレイス感がありました(重複してんな)。
冗談めかしてはいますが、載っけていないもののこの旅でいちばん一眼カメラを使って撮った場所でもあります。シャッターチャンスも、撮りかたのバリエーションも豊富で、こういう場所がカメラの腕を向上させてくれるのかなと感じました。また、混んでいる場所でなければ充分にマニュアルで撮影するような時間の使い方もできて楽しかったです。
とはいえ、ちゃんと肉眼で自分の目を通して記憶に残すのもきっちりやりましたよ!
それこそが旅行の醍醐味ですものね。
上高地について、バスターミナルや名所周辺のひとの数は多いのですが、動いているうちにひとの波がバラけるのでけっこう自由感は高いです。場所によってはのほほんと後ろ手を組み歩いて満喫するくらいのリラックス感があります。避暑地としてのキャパシティの広さを感じてしまう場所でした。素晴らしい。
さて、奥飛騨周辺の二大観光地を満喫して宿に戻ります。
さて、隠庵ひだ路の二日目の夕食ですが、初日の夕餉について一応お品書きとかは手元にございますが、食べ物の写真なんかは一品一品提供されるものをパシャパシャ撮るのもみたいな(下手いから時間かかるし、温かいうちに食べよう)感もあったので、写真がないものの、二日目は一応ケータイで軽めに収めています。連泊料理ということで、やはり初日とは違う料理が出てきます。
初日が「地の名物」を重視しているとすれば、二日目はやや「贅沢膳」という感じ。
さあ、このあたりが前菜群で次に出てくるのが……!!
しゃぶしゃぶです。クソ美味い飛騨牛しゃぶしゃぶです。
サシも利いてとても柔らかい肉質なのですが、肉自体の旨味もしっかりあって、脂の甘さがほどけてふわっと感じられる瞬間に、舌の上でロリキャラが踊りだすくらいに……失敬。
美味しい肉特有と言いますか、個人的に「じゃあてめえ味つけなしで美味しく食べれるのかよ」みたいなことを要求されても「うまうまーーー!!!」とやらせなしに笑顔で食べられるやつです。
シンプルに美味い肉、焼いている香りだけで飯食えるくらい美味いんだよマジで。
まあ、あれやこれや言うておりますが、とにかく美味しいものを味わせていただきました。
ただ、この周辺の宿自体のコンセプトとしては「地の料理」「地産地消」的なところがテーマにあり、もし、この宿に赴くことがあれば、ここで語ってはいないものの本当に美味しい「川魚」「山菜」の味をこそ、じっくり味わってもらいたいものです。
ということでこの旅、次回からはまた岐阜から東へと強行軍を進めていくこととなるはずですが、次に向かう場所は
ワイ(^q^)「くおえうえーーーーダムデス!!」
さ~て、次回の目的地はどこでしょうね。
せ~の、次回もいっぱい美味しいぞい!!!(その掛け声使った回数のほうが少なくない?